TOPページに戻る


イラスト:相良ゆあ

ルーデスは、苦悩していた。

ファイス「どうしたよルーデス、いつもと違って元気ねーぞ。人気が無いから悩んでるのか?」
ルーデス「誰に対する人気だッ!?俺はどうやったら昇進…あ、いや、もっと魔王軍に貢献できる方法がないかと、そういう事について考えておるのだッ!」
ファイス「貢献ねえ…手柄ってことだろ?アタシにはそんなのどうでもいいけどさ。アタシは炎獣たちと楽しくやれればそれでいいよ」
ルーデス「ふんッ!女などに俺の誇り高き軍人の志は理解できまいッ!さてッ、機甲師団の兵器の整備に行ってくるかッ」
ファイス「行っちまったか。あんな機械をいじって何が面白いのかねえ」

ルーデスは機甲師団が駐屯している基地にやってきた。
ルーデス「貴様らアッ!ちゃんと次の遠征に備えてるかッ!訓練を怠ったりはしていないだろうなアッ!」
メカ兵士「ルーデス中佐!最近、アームの調子が悪く、このままではうまく戦えないであります!」
ルーデス「どれ、見せてみろ…これはッ!貴様のアーム、錆び付いておるぞッ!…ああッ、潤滑油を入れる所に冷却水を入れているではないか、これでは錆びるに決まっておろうッ!」
メカ兵士「中佐!皆、間違えてしまいましたので、この部隊は動く事ができません!」
ルーデス「ブァカ者がァアアアア!!今、魔王様から出撃指令が出たらどうするのだッ!」
メカ兵士「申し訳ないであります!」
ルーデス「うーむ…。錆を取る研磨剤と潤滑油が大量に必要だが…以前、材料になる近くの動物を狩って、ファイスにあわや殺されそうになったからな…。仕方が無い、遠くに狩りに行くかッ!」
メカ兵士「中佐!このご恩、一生忘れません!」
ルーデス「一生と言ってもお前らは機械だろうがッ!それに中佐中佐うるさいッ!大佐から降格されたのを思い出すわッ!ともかく、急いで動物を狩りに行くッ!動ける物はついて参れッ!」

ルーデスは魔王軍基地から北にある雪山にやってきた。

メカ兵士「中佐!寒くて凍えそうであります!」
ルーデス「貴様、ロボットなのに寒いとは何事かッ!魔王軍は寒さごときでうろたえないッ!」
メカ兵士「温度センサーが寒さを検知するのであります!しかし、なぜこのような極寒の地にまで来たのでありまするか!」
ルーデス「ふっふっふ…寒い土地なら、寒さが苦手なファイスは来ないからよ!」
ファイス「アタシ別に、寒いのって苦手じゃないけどさ。なんかイメージで決めてつけてない?」
ルーデス「ああッ!ファイス、おまえ、あとをつけて来たのかッ!」
ファイス「アンタがアタシの炎獣に悪さしそうな予感がしてね…まさか、そんな事は考えてないよねえ?」
ルーデス「め、めっそうもないッ!ちょっと、機械に使う研磨剤と潤滑油が必要で、採りに来ただけだッ!」
ファイス「ふーん、研磨剤はこの山にある砂で作れるんじゃないかな。潤滑油は…この辺の川にいる、丸々太ったトドやセイウチを狩れば取れるよ。ペンギンはやめておきな、クールスがうるさいからさ」
ルーデス「す、すまんな、助言はありがたく受けておこうッ!しかしお前はなぜそんなに親切なのだッ!」
メカ兵士「きっと、ファイス殿は中佐の事が好きなのであります!」
ファイス「ば、バカ野郎!そんなわけねーだろ!アタシは元々親切なんだよ、このガラクタ、故障してんじゃねえのか?」
メカ兵士「いえ!私の感情センサーがそう答えを導き出して…ああっ、叩かないで下さいファイス殿!」
ルーデス「(ファイスは俺に気があるのか?ふむ…この女を上手く利用して、まずは大佐に復帰、そしてゴルベスやクールスを出し抜き、少将、中将、大将、そして元帥に…!それも夢ではないッ!)」
ファイス「何ニヤニヤしてんだてめーは?お前まで変なことを考えていたら承知しねえぞ!」
ルーデス「べ、べつにたいした事を考えていたのでないッ!それでは、研磨剤と潤滑油の材料の収集をするかッ!」
ファイス「ちっしょうがねえな。いいよ、一緒に手伝ってやるよ。ひとりぼっちで探すのは、寂しいもんな…」
ルーデス「助力は感謝するが、我が軍のメカの収集能力も侮るでないぞ。ルーデス軍の科学力ははァァァァァァァァアアア魔界一ィィィイイイイ!!」
メカ兵士「二人ともどこかで聞いたセリフであります!私の計算によると相性度は抜群でありますよ!」

早速、ルーデスとファイスは材料の収集にとりかかったのであった。

次のページへ

TOPページに戻る